スーツは2つボタン？3つボタン？ 違いについて

スーツを購入する際に当たり前のように「2つボタン」のつもりで購入し、いざ着用したらボタンが3つあった!!なんて経験はあるのではないでしょうか。

スーツにはボタンが3つあるパターン「3つボタン段返り」と2つあるパターン「2つボタン」があります。街中やビジネスでよく見かけるのは(2)「2つボタン」で今ではこちらが主流となっています。スーツの基本知識なのでこの2つの特徴や違いを把握しておくことで、ビジネスの場面で恥をかくことや、体格に合わないスーツを着る事もなくなります。

ボタンの数が1つ違うだけでは見た目に大した変化は見られないのでは？と感じるかもしれませんが、「3つボタン段返り」と「2つボタンスーツ」ではスーツのVラインの見え方、相手に与える印象も変わってきます。それぞれの特徴をしっかりと理解した上で着用しましょう。まずは2つの特徴について解説します。

3つボタン段返りスーツの特徴

「3つボタン段返り」は、一番上のボタンとボタンホールが飾りになっています。スーツの主流は「3つボタン段返り」か「2つボタン」のどちらかで、どちらもバランスよく綺麗なVゾーンを形成します。Vゾーンは、スーツ、ワイシャツ、ネクタイの3要素がすべて収まっている部分でもあり、もっとも視点を集めるため、重要度が高い部分です。

綺麗なVゾーンを形成させる為に、各々のスーツを着用する際にボタンの留め方に関してルールがあります。スーツは美しく着るもの。正しい着用方法を身につけ、ビジネスで恥をかくことのないよう注意しましょう。

「3つボタン段返り」スーツを着用する際は、真ん中のボタンだけを掛けます。3つボタン段返りスーツは一番上のボタンが下襟の裏側に隠れるようにしてボタンがついています。段返り部分のボタンは完全に装飾、飾りとしての役割なので、ボタンを留めることはしません。第2ボタンのみを留めて着用するスーツです。

第1ボタンを留めると、ウエストラインがきつくなり着用した時にシワができてしまいます。

2つボタンスーツの特徴

2つボタンスーツは着用率が最も高いスーツなっています。ビジネスの場では2つボタンスーツが主流となっています。3つボタンスーツと比較して2つボタンスーツはVゾーンに広がりが生まれ、ウエストラインがシェイプに見え、クラシカルな雰囲気を保ち、よりスマートなシルエットが出来上がります。2つボタンスーツは王道スタイルなので、着る場所を選ばす、ビジネスだけでなくプライベートでも幅広く活用できます。

2つボタンスーツの場合は上のボタンのみ留めます。下のボタンは装飾、飾りとしての役割になるので、基本的には留めません。下のボタンを留めるとシワができてしまい野暮ったくなり、Vゾーンの美しいシルエットが崩れてしまいます。

第2ボタンを留めると、余計なシワができてしまうので注意しましょう。

「2つボタン」と「3つボタン段返り」どちらを選ぶ？

それぞれの特徴を説明しましたが、結局どちらを選べば良いのでしょうか。

「３つボタン段返り」のスーツはスーツのラインが緩く、パンツも太めのものが多いことから全体的にゆったりしていてルーズなシルエットとなります。コンパクトスーツが流行りの現代ではルーズなシルエットが古臭く見えたり、ダサさを感じ、流行遅れ感を醸し出すデメリットがあります。

ビジネス場面の使用割合で「2つボタン」が多いのは、日本人の体格にフィットしやすくかつVラインが美しく見え、バランスが良いからです。

スーツはサイズが全てです。スーツ着用の大前提やビジネスシーンでまんべんなく対応が出来るオーソドックスなスーツはどちらか考慮すると、「2つボタン」スーツを選ぶのが無難でしょう。