スーツのジャケットを細かく観察すると縫い目や、襟、切れ目など色々な特徴があるのに気づきます。スーツを正しく着用するにはスーツの基本的構造や名称を正しく理解しておく必要があります。各部位の名称と特徴について解説します。
各パーツの名称と特徴を理解し、スーツ選びに役立てましょう!!!
目次
上襟(カラー)
上襟(カラー)は折り返された襟の上部分。スーツの襟は一般的に下襟(ラペル)を指す事が多いと思いますが、ラペルの上側の襟のことをカラー、または上襟と言います。
ショルダー
「スーツは肩で着る」という言葉があります。肩は体とのフィッティングの基準となる部分であり、上着のシルエットを決定する重要なポイントになります。肩パッドの有無によっても、ジャケット全体のシルエットの印象を決定づけます。
肩パットのメリットは、ジャケットのシルエットをより立体的にさせ、見た目に貫禄さを出すことができます。肩パットなしでスーツを着用すると、着ている本人の肩の形がそのままシルエットに出ることになります。撫で肩の人だと肩の力を抜きすぎている印象が出てしまいスーツを着用した時の貫録さや威厳が失われてしまいます。
スーツを着るビジネス場面において威厳のある見た目にするために肩パットは一役買っています。ビジネススーツであれば薄くてもパッドがあると良いでしょう。
ゴージライン
ゴージラインとは上襟(カラー)と下襟(ラペル)の縫い合わせ部分。ゴージラインの位置と角度によってスーツの見た目の印象を大きく左右させます。時代によってスーツにはトレンドがあり、それに合わせてゴージラインの位置も高くなったり低くなったりします。最近のトレンドはやや高めの位置にあるのが主流ですが、低めのジャケットも徐々に増えてきています。
下襟(ラペル)
下襟のことで、ジャケットの印象を決定づける重要な箇所。ラペルの形や大きさには様々な種類があり、これによってスーツが見せる表情が大きく変化します。またラペルの幅と上襟(カラー)との組み合わせや、形状によってフォーマルさの度合いも変化するので、慎重に選ぶべきポイントです。ゴージラインの角度、位置などによっても雰囲気が大きく変わります。
ラペルの幅においてもその時代によって流行があります。以前は細身のラペルがトレンドでしたが、徐々に太めのラペルへと流行が変化してきています。ファッションの流行と同じくスーツにも細かいパーツ部分でも流行があるので、雑誌やその年に新しく発売されているスーツをチェックしましょう。
また、ラペルの幅はネクタイの幅にも大きく影響を与えます。ラペルの幅とネクタイの幅が不均衡だと見た目のバランスが崩れてしまいます。詳しくは『映えるネクタイの着こなし方』で解説しています。
袖ぐり(アームホール)
「AH」と略されることもある、袖ぐり(アームホール)は袖を身頃につけるための、身頃と袖の接続部分です。アームホールの大きさや形、位置によって、着心地や機能性も変わる為、服の中で重要なパーツです。
アームホールは意外と需要なポイント!!全体のデザインやシルエットは大きく左右されます。
大きさや形で着心地にも大きく変化が現れる部分。袖ぐりが大きいからといって上半身の可動域が広くなり動きやすいというわけではないので、ジャストサイズを着用するのが正しい着こなしとなります。
フロントダーツ
フロントダーツはスーツに入れる縫い糸の事です。シルエットに立体感をもたせるだけでなく、体にフィットさせる機能もあります。元々スーツは1枚の布でしたが、これを1枚1枚のパーツに切り分け、スーツを立体的に作り上げる手法がダーツ縫いです。
ダーツは基本的に見えないのですが、フロントにしっかりと入っているのが、フロントダーツです。
まとめ
スーツの各パーツの名称や特徴について解説しました。各パーツによってシャツ選びやネクタイ選びも慎重に選ぶ必要があります。スーツの各部の名称を覚えておけば、洋服屋で店員からより適切なアドバイスを受けることもできるので、正しいスーツ選びへの近道となります。
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